その他技術各種

コアボーリング・コア試験

概要

コンクリート構造物にコアマシン・コアビットを設置して削孔を行い、採取されたコア試料から各種試験を行います。 また、空洞の可視確認調査にも用います。

適用

コンクリートの圧縮強度など各種試験
トンネル覆工背面など空洞調査

コンクリートの各種試験

コンクリート構造物の劣化に関連した物理特性の変化は圧縮強度に深く関連しており、コンクリート構造物を診断する上で強度を把握することは極めて重要です。

コンクリートの静弾性係数は,圧縮強度および気乾単位容積質量と密接な関係があり,コンクリート構造物の部材剛性算出・温度応力解析検討などに用いられます。

コンクリートの中性化進行により、内在する鉄筋の皮膜消失・発錆,かぶりコンクリートのひび割れ・はく離・はく落といった問題が生じるため、劣化予測の観点から試験は重要です。

コンクリート中に含まれる塩化物イオンにより鉄筋の発錆・腐食促進が懸念されるため、コンクリートの塩害の劣化予測に対し、塩化物イオン含有量を把握することは重要です。

骨材はコンクリート中のアルカリ水溶液と反応して膨張およびそれに伴う劣化を発生させ、アルカリ骨材反応と呼ばれています。今後どの程度膨張するかを予測できます。

コンクリートコアを所定の粒度まで粉砕し、それを分析試料として化学的な手法によって配合(セメント量・骨材量・結合水量)を推定する試験です。

コアボーリング・コア試験例

採取されたコア写真です。コンクリートと背面岩盤(泥岩・砂岩互層)状況です。

コア試験場におけるコアの膨張率測定状況です。

古いトンネルにおけるコアボーリング孔の様子です。(覆工コンクリート→レンガ→背面空洞)

リバウンドハンマー試験

概要

コンクリートの表面をリバウンドハンマーによって打撃し、その反発度から圧縮強度を求める方法で「反発度法」といいます。

適用

土木構造物、建築構造物のコンクリートの圧縮強度の推定

反発度法の原理

  • リバウンドハンマーにより一定のエネルギーでコンクリート表面を打撃したときに、リバウンドハンマーの跳返り高さ(反発度)とコンクリートの硬さ及びコンクリートの強度には相関があることを利用し、圧縮強度を推定します。
  • 左の図のようにリバンウンドハンマーの先端部の最大変形量は、コンクリートの局部的な弾性変形量と塑性変形量の和で表わされます。打撃後に弾性変形が回復すると先端部が押し戻されますが、塑性変形はくぼみとして残ります。このくぼみが小さいほど反発度が高くなります。

リバウンドハンマー試験例

  • 左の表は、JIS A 1155『コンクリートの反発度の測定方法』に準拠し、デジシュミットハンマーで測定した結果です。
  • 測定の際は測定精度が上がるよう細心の注意を払いますが、反発度法はコンクリート表面の乾湿、粗度を始め、使用骨材、骨材寸法、配合、施工、環境条件など多くの影響を受けるため、できるだけコア採取して実強度との比較等を行う(できない場合は他の方法を併用)ことを推奨します。

中性化深さ試験(ドリル法)

概要

中性化深さの測定に電動ドリルの削孔粉を用いることで、従来のコアを用いる方法より簡易的に試験を行います。NDIS 3419『ドリル削孔粉を用いたコンクリート構造物の中性化深さ試験方法』として提案されています。

適用

土木構造物、建築構造物のコンクリート面(再生骨材を使用した構造物を除く)

中性化深さ試験の手順

①ろ紙に噴霧器等を用いて試験液を噴霧し、吸収させる。

②削孔開始前に、試験紙を削孔粉が落下する位置に保持し、コンクリート構造物の壁・柱・梁などの側面を垂直に電動ドリルでゆっくり削孔する。落下した削孔粉が試験紙の一部分に集積しないように試験紙をゆっくり回転させる。

③落下した削孔粉が試験紙に触れて赤紫色に変色したとき直ちに削孔を停止する。

④ノギスのデプスバーと本尺の端部を用いて孔の深さをmm単位で小数点以下1桁まで測定し、中性化深さとする。

⑤削孔した孔は、試験終了後にセメントペースト、モルタル等を充てんして修復する。

⑥特定箇所の中性化深さを求める場合は、削孔3個の平均値を算出し、小数点以下1桁に丸めて平均中性化深さとする。削孔3個の値はそれらの平均値との偏差(個々の値-平均値)/平均値×100が±30%以内でなければならない。
いずれかの値の偏差が±30%を超える場合は粗骨材の影響が考えられるため、新たに1孔を削孔し4個の平均値を求めて平均中性化深さとする。4個目の値の偏差が最初の3個の平均値に対して±30%を超える場合は、更に1孔を削孔し5個の平均値を平均中性化深さとする。